ナイロンやポリエステル、ポリプロピレンなどの一般的な毛材では対応できない高温下でも使用可能な毛材を紹介します。また、耐熱性に加え耐薬品性を併せ持つ毛材もあります。
耐熱毛材①
アラミド繊維
- 品名:コーネックス
- 使用限界温度:250℃,400℃で炭化。(難燃性)
- 高温下においても強い毛腰、反発力を持つ。反面一般的な樹脂繊維に比べて毛折れしやすい。
- 研磨砥粒の含有も可能。
- 静電気の発生や汚れが付着しにくい。
- 高温領域まで耐摩耗性が保持される。
- 耐薬品性:10%苛性ソーダ〇 40%硫酸〇
- 線径:φ0.2,φ0.24,φ0.35(mm)
耐熱毛材②
高機能樹脂(PPS)
- 材質:PPS(ポリフェニレンサルファイド)
- 使用限界温度:240℃
- 高温化における機械的物性の低下が少ない。
- 200~220℃での連続使用が可能。
- 耐薬品性にも優れる。
- 耐薬品性:耐酸性〇(強い酸には✖) 耐アルカリ性◎ 耐加水分解性◎
- 線径:φ0.15,φ0.3,φ0.5(mm)
耐熱毛材③
フッ素繊維(PFA)
- 材質:PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)
- 耐熱性:溶融温度320℃ 使用限界温度260℃
- 耐熱性に加え優れた耐薬品性を併せ持つため、使用環境にほとんど影響されない。
- 線径が細いため精密洗浄に向いている。
- 耐薬品性:ほとんどの溶剤に侵されない。
- 線径:φ0.1(mm)
これら耐熱(耐薬品)毛材は厳しい環境下でもSK型ブラシを使用可能にする毛材です。