1.ブラシ毛材の屈曲耐久数を調べる
どの毛材も同じようなもの?
ブラシロールが一回転するごとに曲げ伸ばしを強要されるブラシ毛材。
なかには過酷な使用環境に長時間曝され、根元から折れてしまうケースもあります。
各メーカで展開される同じ線径のブラシ毛材で屈曲耐久回数に違いがあるか調査しました。

2.屈曲テスト
[テスト毛材]
| 毛材A(弊社主要毛材) | φ0.9-#240SiC-波付き ※砥粒入り毛材(同線径、同砥粒粒度) |
| 毛材B | |
| 毛材C |
[テスト方法]
ブラシ毛材単体の上下端をクリップで固定、上部の自由端側に負荷(1kgf)を加えます。
下部クリップを一定角度(170°)で左右に揺動させ、毛材が破断するまでの屈曲回数を調査します。

[テスト条件]
| 屈曲角度 | 170° |
| 揺動速度 | 120往復/min(1往復で1カウント) |
| 屈曲部形状 | R2,偏心3mm |
| 負荷 | 1kgf |
| N数 | 各40本 |
| その他 | 常温、乾式 |
3.テスト結果
破断するまでの屈曲耐久回数の分布をグラフにしました。

- 毛材A(弊社主要品)は破断までの最低耐久回数が高い 毛材B < 毛材A(弊社主要品) ≦ 毛材C
- 毛材A(弊社主要品)は耐久分布が他と比べて5,000~12,000回に集中しており、品質のバラつきが少ない
⇒弊社主要品の毛材Aは、当条件では高耐久で均一な品質を供給できるものと考えられます。
ブラシ製品は、洗浄、研削、使用環境など様々な条件が要望されます。
選定要素の一つとして、お客様のご希望に常に最善な選定ができるよう
今後もデータを積み重ねていきたいと思います。